鉋の仕込み方
鉋を使うにはまず仕込みができないといけません。
人によってやり方が違うかもしれませんが、基本的な仕込みの仕方をご紹介します。
(途中たくさんの名称がでてきます。わからない方は鉋の名称をご覧下さい)
まずは鉋身を入れる所からです。
手でグッと強く入れ込んだ時。刃口を下端からみた時に鉋身がみえるようでは甘いです。
玄翁でたたいて入れた時にちょっとキツイなつらいがベストです。
本当にキツイ時は鉋身の表を鉛筆で全体をよく塗ります。
するとキツイ部分が表なじみに写るので汚れた部分をノミで削って下さい。
逆に甘い場合は表なじみに紙をはります。
紙では厚すぎる場合は、削りだした幅の広い鉋屑をはります。
次に台をみます。
左手に鉋、右手に下端定規をもち、光に透かして隙間をみます。
木目方向、木目に対して垂直方向、斜めにして確認します。
木目方向に対して見た時は台頭、刃口、台尻の三点がついていて、あとはかみ一枚分くらいの隙間がある状態。
垂直方向に対して見た時はすべてがくっついている状態。
斜めのときはねじれてないかを確認します。
見方は木目方向と同じ隙間具合が理想です。
狂っている時は台直しをします。
台直しはやり方がさくさんあって、机の上でやる場合、自分の足の上でやる場合、サンドペーパーで直す方法などがありますが今回は机の上でのやり方をご紹介します。
このように台直し鉋をつかいます。
台直し鉋の刃は削りカスではなく、粉がでるくらいの刃の出具合にして下さい。
そして円を描くようにして削り、狂いを直します。
台直しをする時は必ず鉋身を裏金をセットして行って下さい!鉋身を入れてる時と入れてない時は台の調子がかわります。
いよいよ鉋の刃を合わせます。
下端を上に向け下から鉋身をたたいて出具合をみます。
ななめにでている時はこのようにしてたたき調節します。
裏金を合わせるのも忘れずに!
裏金は逆目をとめてくれるとても重要なものなのでしっかりあわせて下さい。
このようにして裏金を鉋身の刃先にできるだけ近づけて下さい。
どうしても鉋身が斜めにでてくる場合は仕込み溝を調節します。
このように一番細いノミで少しづつ削っていきます。
刃口のあたりから髪の毛一本分くらいの黒い線がみえるのが理想です。
しかし、この調子も削り手の力のいれ具合などで刃の出し具合が違います。
自分で何度も調節し、自分に適した刃の出し具合をみつけて下さい。