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研き・仕込み

研ぎ・仕込み

刃の手入れ

鉋やのみは切れ味が命。日本の道具は手入れすることを前提としており、思い通りに切れる刃は、美しい加工が出来るだけでなく、思わぬケガをすることもなくなります。

 

         

 

 鉋の刃を台から抜いてみると、表と裏がそれぞれ図のような形になっています。
切れ刃の部分は堅い鋼が用いられており、刃に沿って地金が鍛え付けられて鉋身として一体になっています。地金の部分は比較的柔らかく粘りの強い軟鉄が使われており、切れ味と手入れのしやすさを併せ持った日本古来の鍛冶技術が使われています。
しのぎの部分に黒い小穴や斑点が現れる“釜地”と呼ばれるものは研ぎやすく、とくに重宝され比較的上等な鉋に見られます。

鉋刃を常に切れる状態にしておくためには研ぐ必要がある・・・が、口で言うのは簡単でもこれがなかなかにムズカシイ!! これは練習しかないと思うのですが、習得にはかなりの鍛錬を要します。

研ぎに最低限必要なものとしては、中砥石、仕上げ砥石の二つがあります。中砥石は♯800〜♯1200程度の番手でホームセンターでも1,500円程度で売っています。仕上げ砥石は♯4000〜の番手のものですが8,000円くらいします。
結構高価です。(詳しくは砥石のページへ)


目標とするところは、
 ?刃先までしっかりと研ぎがあたっていて、鋭い刃が付いていること。
 ?刃先線が真っ直ぐになって、刃が材に均一に当たること。
 ?しのぎ面が丸み無く、真っ直ぐに研げること。
 ?適当な切れ刃角度(30度ぐらい)が保たれていること。
 ?裏が出ており、刃返りがきれいに取れていること。

 
などです。
慣れてくれば、自分の好みの刃に仕上げてゆくことで、加工のしやすさなども変わってくると思います。

 

 

良い鉋とは・・・よく切れて、切れ味が落ちず、研ぎやすいということになると思いますが、
購入時に、十分吟味することはなかなか出来ません。

そこで、鉋を選ぶ目安としては
?値段・・・2〜3万円程度のものでよいと思います。ホームセンターで売っているようなもの

 は残念ながら、使い捨てのような感覚で考えたほうがいいですかね?

?産地・・・日本各地に有名な刃物産地がありますが、木工道具に関しては関西近郊では
 兵庫県の三木産が良いようですね。私の使っている鉋やのみを見返してみると、全て三
 木産でした。他にも新潟の三条産(だったと思う)もよくでており、なぜか私の鋸は全てこ
 このものです。

?銘柄で選ぶ・・・さらにこだわるなら鍛冶の銘で選んでみましょう。口コミや使ったことの
 ある道具の鍛冶元で選んでみてもいいと思います。

?台で選ぶ・・・良い刃は良い台に仕込まれているものです。目が詰まり、木理の通った反
 りの出てない台(反り台鉋は別です!)で選んでみましょう。

必ずしも一般的にいい鉋が自分にとってもいいというわけではなく、砥石との相性や当たり外れもあると思います。 兵庫の三木では毎年秋になると町をあげての“刃物市”が開催され、信じられないくらいの大賑わいとなります。鉋やのみをはじめとする各種刃物のお買い得品も多く、見ているだけでもウレシくなり、丁寧に教えてくれる店もあるため、お勧めです。


以上、簡単ながら刃物について、全くの私見を書きました。
最近は、トリマーやルーター他、回転切削機械の発達により、複雑な加工が容易になったため、鉋やのみなどの刃物の需要も減っているのが現状です。
しかし、サンドペーパーで仕上げた加工面と、鉋で仕上げた加工面は仕上がりの美しさが違います。
のみも色々な状況で応用が利き、これら刃物を使いこなす技術はぜひとも習得しておきたいものです。