大理石について
大理石は、英語で“マーブル”と呼ばれています。英語の“マーブル”という言葉の語源は諸説ありますが、ギリシャ語の「光の中できらめく(marmaro)」から由来していると言われています。
しかし、日本語の大理石という名称の場合、中国雲南省の大理という都市で大理石が産出されたことにちなんで名づけられているようです。
酸化鉄、粘土などの副成分が含まれている場合が多く、これらが様々な大理石の色調や模様を形成しています。
大理石は、石灰岩がマグマの熱で温度変化した変成岩の一種です。
大理石は、古くは古代ギリシャのパルテノン神殿などの歴史的建造物や彫刻をはじめ、イタリアルネサンス期の芸術的調度品にも数多く使われています。
大理石の特徴として多彩な色柄模様の美しさが挙げられますが、大きな特徴の一つとして加工性の良さが挙げられます。大理石には適度な柔らかさと粘度があるため、装飾や彫刻などにおける色々な形作りに非常に適しています。
肉眼でようやく見分けることができる程度以上の大きさの方解石が集まってできている岩石。
石灰岩が熱の影響をうけて再結晶してできた変成岩である。結晶質石灰岩の石材名。
みがくと美しいので、装飾用の石材や彫像に用いられる。
方解石
炭酸カルシウムを主成分とする鉱物。細かい粒状・塊状のことも多い。無色透明、または白色半透明。化学組成CaCO3。いろいろな結晶形をして出るが、われやすく、光線を複屈折させる。石灰岩としてたい積岩を構成するほか、火成岩・変成岩中にも産出する。
石灰岩
炭酸カルシウムをおもな成分とするたい積岩。貝がら・サンゴ・ウミユリ・有孔虫・コケ虫・魚類などの骨格は、化石をふくむものもある。この成分を主としているので、このような成分が多く集まるサンゴ礁などがかたまったものが多い。水にとけた炭酸カルシウムが、水底に沈殿したと思われる石灰岩もある。
セメントの主原料、石材(大理石)などとして多量に使われる。
変成岩
火成岩、やたい積岩などが変成してできた岩石。
岩石の鉱物組成・組織・構造などが変化して生じた岩石である。大きく接触変成岩と広域変成岩に分けられる。
接触変成岩は既存に岩石がマグマの接触変成作用を受けて生じた岩石で一般に緻密でかたいものが多い。石灰岩から生じた結晶質石灰岩、泥質岩や砂質岩などから生じたホルンフェルスが代表例。広域変成岩は造山運動などによる熱・圧力によって生成した岩石で、片理の発展する岩石が多い。結晶片岩や片麻岩が代表例。