エゾマツ
Posted at.2008/09/26
マツ科(Pinaceae)
トウヒ属 針葉樹
和名・商業名 エゾマツ
学名 Picea jezoensis
英名・商業名 Yezomatsu
別名、現地 代表和名「エゾマツ」、代表英名「Yezomatsu」。エゾクロマツ、クロエゾ(北海道)、テシオマツ(内地の木材屋)、トラノオ、ハックマタッ
ク、Binuang(ミヤンマー,フィリピン)、Yezo Spruce、
主たる分布 日本、シベリア(この地区を材質表に掲載 )
樹種解説 常緑大高木。樹高40m・胸高直径1m。幹は直伸し、樹冠は鋭尖な円錐形をなす。葉は平たく薄い綾形。初夏に紫色の雌花を付ける。樹皮は黒褐色・赤褐・灰褐色などで鱗状になり、樹皮が赤いものをアカエゾマツという。分布は北海道、朝鮮、中国東北部、シベリア。トドマツと共に北海道における主要材で本州のスギ・ヒノキに対比される代表的な樹種。心辺材ともに淡黄白色で、色の差のないこともあるが、心材がやや桃色を帯び、長期間大気にさらされるとかなり色が濃くなることもある。ほとんど匂いがないが、小さな死節や脂つぼがあらわれることがある。鉋をかけた面には光沢がある。年輪はやや明らかで、幅は比較的均一。木理通直、肌目は緻密である。音響的特性がよいので、ピアノ響板、ヴァイオリンの甲板などや、スピーカーのコーン用のパルプも利用される。軽く、軟らかく加工しやすい。耐久性は低い。乾燥は良好。樹脂障害も少なく、最高のパルプ材である。耐朽・保存性は低い。用途は建築、建具、木毛、経木、船材、帆柱、マッチ軸、梱包などに、また古来より樹皮で屋根、壁を葺く、樹脂を傷口に、ひげ根で篭、曲げ物を綴じる、などに使われてきた。