バルサ
Posted at.2008/09/28
パンヤ(キワタ)科(Bombacaceae) バルサ属
主たる分布
中央アメリカ、南米北部
樹種解説 原産地は熱帯アメリカで、中米の国々、特にエクアドルから大量に輸出された。現在では熱帯各地に植えられている。商業上用いられている材のうちで、最も柔かくて、最も軽い木材である。すべて軽いものではなく、個別の木による。重量の変化は、木材の中では、最も範囲が広い。この変化は、木が生育する状況による。最も好条件なる環境であると最も軽いものとなる。バルサは、その重さの割合に強い材であるが、商業木材中で、最も弱くて最も柔らかい。また、興味深いのは、ある木が、次第に重くなるにつれスプルースより強くなる。年輪は不明。心材と辺材の色の差は少なく、綿糸光沢のある淡紅白色のであるが、7〜8年生になると桃色を帯びた淡褐色になってくる。木理は開いて通直、また表面はビロードのような感触がある。加工は容易だが、軟らかいため、爪を立てても傷が付く一方で、鋭利な刃物を使わないと表面が毛羽立つ。釘打ち、ねじもみよいが、締め付けには柔かすぎ、接着良好で、接合するのが最良の方法である。天然乾燥は極めて困難で、人工乾燥が最も良い方法であるが、割裂、狂いおよび表面硬化させる危険があり、また材はかなり多く収縮し、トーストパンの様になる傾向がある。材は一旦乾燥すれば安定し、乾燥材の耐朽・保存性は比較的高い。腐朽または昆虫の害については、多少抵抗力がある。バルサは、弾力、浮力、熱および音響に対して高度の絶縁性がある。用途は絶縁パッキン用途、航空機、特殊目的の建築材料(断熱材・吸音材)、命具や浮標の浮木、ブイ、救命具類、サンドウィッチ構造物の中芯用、模型、コルクの代用など。