クルイン
Posted at.2008/09/28
学名 Dipterocarpus lowii フタバガキ科
主たる分布 インドネシア、マレーシア
樹種解説 樹種が多く同属に約80種があるといわれる。産地によって成長に差がある。大きなものは樹高50m、直径2mに達する。幹は円筒状をなし、樹冠は比較的小さい。皮は灰色または帯黄褐色、一般に共に薄片となって剥落するか、または多少滑かで無数のコルク質の皮目あり、まれに割れ目を生じ時々暗色の樹脂が滲出するのが見られる。分布はインド、スリランカ、バングラデッシュ、タイから東南アジアに広く分布。この材はやや堅くて重く強いが、重さは種類によって非常に大きな範囲になっており、1.5倍の差がある。心材と辺材の識別容易である。辺材は淡黄褐色〜灰褐色。心材は灰赤褐色〜オレンジ色〜紫紅色と樹種によって多様である。木理通直ときに交錯。肌理はむしろ粗い方で、新材の時は特有の樹脂の香りがある。油性の樹脂は普通木口面に出る。丸太は一般に天然の欠点が少なく、幼虫の害も少ない。乾燥は乾燥は遅く、収縮率が非常に大きいので注意を要す。しかし一度乾燥すると強度は高く、菌にはかなりの抵抗性を示す。辺材は耐久力がなく、かつ粉解甲虫の害を受け易く、心材は適度の耐久力がある。材は一般に樹脂を含み、注意して乾燥しないと狂いを生じ易く、樹脂のため鋸挽困難であるが、その他加工は困難でない。相当耐久力あり、普通甲虫害に侵されることはないが、地面に接しては耐久力がない。用途は鉄道貨車板、建築用屋根板、土台、敷居、タルキ、根太、梁、壁板、間柱、床板類、窓枠、ボート、茶箱、荷造り箱、工場の床、の他フローリング。クレオソート処理枕木は、マレーシアでは平均寿命が20年となっている。アジアでは合板にも用いられている。